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晴れ好き女の衣生活メモ

~被服費年間予算12万、通年50~60枚の服でどれだけ楽しい衣生活が送れるか検証中~

お酒が飲めない遺伝子―篠田謙一『日本人になった祖先たち』―


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昨日は満月でした。
(スマホでは綺麗に撮れませんでした)

母から「今日はピンクムーンですって」とラインが来たので月を見たんですが、
???
特にピンク色じゃないけど…?

検索したところ、
「月がピンク色に見えるわけではなく、4月はアメリカではピンク色の花が咲く時期であることから、このような呼び名になったようです」
と。



なーんだ^^
とはいえ、くっきり綺麗な満月でした。


***


いま遺伝の本を読んでるんですが、
(篠田謙一『日本人になった祖先たち―DNAが解明する多元的構造―』NHK出版、2007年)
その中でお酒が飲めない遺伝子に関する話がおもしろすぎました。


お酒は、肝臓でアセトアルデヒドに分解され、その後酢酸と水に分解されるそうで、
そこに肝臓の細胞が持つALDH1とALDH2という酵素が関わるそうなんですが、
このALDH2酵素の487番目のアミノ酸が、通常のグルタミン酸ではなくリジンに置き換わってしまっている遺伝子を持つ人がいて、
この変異型遺伝子を持つ人のALDH2は、アセトアルデヒドを分解する力がないのだそう。
アセトアルデヒドが分解されないと血液中に流れ出して悪酔いや頭痛、吐き気を引き起こすのだそうで、お酒に弱い人はこの変異型遺伝子を持っているそうです。

私はお酒に弱くて、ちょっと飲んだだけで気持ちが悪くなり、お酒を楽しむどころか
そもそもアルコールの味も臭いもまるでダメ(献血のアルコールにすら反応)なんですが、
(お酒飲める人が羨ましくて仕方ありません~)
この変異型遺伝子のほうを持ってたんだ!と。

ちなみにこの遺伝子は両親から1つずつ受け継ぎ、2セット持ってるんだそうですが、
日本国内では、正常型2つの人が56%、1つの人が38%、変異型2つの人が4%、
と言われているとのこと。
うちは両親ともお酒を飲むけど強くないので、両親ともに変異型を1つ持ってるのかなと思っていて、
私はどうやらその変異型のほうを両方からもらってしまったようです。


で、さらにおもしろいのはここからで、
この分解できない変異型遺伝子は中国南部で生まれたと考えられていて、
中国・日本・朝鮮などにこの変異型遺伝子を持つ人が多く、
さらに日本国内では近畿地方を中心に中部地方に多いんだそうです。
私の出身は静岡(中部地方)なので、変異型の分布と合っています。

逆に正常型は、東北と南九州、四国の太平洋側に多いのだそう。
東北地方の人はお酒が強いイメージがありますが(ここ新潟も)、
実際にそれは遺伝子分布からも裏付けられているわけです。


日本列島には、南方(琉球列島)と北方(北海道)から人が入ってきて混血し、
その後、稲作文化をもたらした渡来系弥生人が朝鮮半島から北部九州へ入ってきて混血していきますが、
その渡来系弥生人が変異型遺伝子を持っていた可能性が高く、
となると、私には確実にこの渡来系弥生人の遺伝子が入ってるんだなぁ、
と、壮大な人類史に思いをはせました^^


遺伝子の話ってなんでこんなにおもしろいんでしょ。



Commented at 2022-06-16 14:26
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 1kappa at 2022-06-17 13:51
>鍵コメさま

コメントありがとうございました。
ほんと、こんなにも人類史がおもしろいことに、今更ながら気づきました^^
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
by 1kappa | 2021-04-27 09:30 | 映画・ドラマ・本 | Comments(2)

by かっぱ